はじめに
フィルムカメラの歴史は約100年近くあります。
デジタルはたった20年ほどと考えるとフィルムカメラの長さには驚くと思います。
やはりそれほどの歴史を持つフィルムカメラには当然、個性的な輩もたくさんいます。
ここでは普段あまり見かけない珍しく、個性的なフィルムカメラを紹介していきます。
海鴎 4A -103
海鴎の読み方は、「ハイオウ(Haiou)」と読みます。
英語名は「SEAGULL」です。
今回のカメラは、海鴎が出す二眼レフカメラの1つです。
正直このカメラというより海鴎の出すカメラが個性的だと思いますが。。。
中国製のカメラであること
今の時代、中国製いわゆる「made in china」でない商品の方が少ないと思います。
カメラの世界では今でも中国はマイナーな国です(最近は、カメラ周辺機器やドローンなど一眼レフではない分野では強いです)。
そのため中国の企業が中国で製造したこのカメラはそれだけで個性的なカメラといえるでしょう。
希少価値があるほど珍しくはありませんが、頻繁に見るかと言われるとたまに見かける程度でしょう。
漢字表記
私はここが一番好きなポイントですが、カメラに印字されているブランド名(メーカー名)が漢字表記です。
漢字表記のカメラは一部他の中国製カメラには見られますが、私の浅い知識ではあまり多くないという認識です。
確かに、ロシア製などにはロシア語表記はあります。
しかし、少しアルファベットに似ているロシア語より漢字を使うところに個性を感じます。
奇抜さは群を抜いていると思います。
ちなみに、この海鴎はローライのコピーと言われますが、この海鴎のコピーである「華中」というカメラもあります。
機能について
とびっきりいい写りであったり、すばらしい機能があるわけではないそうです。
しかし作例などを見てみると、かなりシャープな写りをする印象です。
値段も1万円いかないものが多くリーズナブルです。
金銭的に手軽で、少しとがったカメラが欲しい人におすすめです。
フィルム | 120フィルム |
レンズ | Haiou 75mm f3.5 |
シャッタースピード | 1/300秒〜1秒, バルブ |
露出 | マニュアル |
フォーカス | マニュアル |
撮影距離範囲 | 1m~無限遠 |
フラッシュ | なし |
参考
①このカメラについての概要をわかりやすくまとめてあります。
②今回紹介したカメラの後継機ですが、スペックはほとんど一緒らしいので一応載せておきます。
Smena 8M
Smena は「スメナ」と読みます。ロシア語で「若者」という意味だそうです。
このSmena 8Mは1952年から続くSmenaシリーズのSmena8の改良版です。
元祖トイカメラ
1952年よりロシアで発売された元祖トイカメラです。
日本でも「スメハチ」との愛称で、書店などでも販売されているほど流行ったそうです。
今でこそ「トイカメラ」という言葉でたくさんのトイカメラが発売されています。
しかし当時はカメラといえば、正確な写りと機能などが重要でおもちゃとしての役割はありませんでした。
カメラのおもちゃとしての役割を見出し、ロングセラーシリーズとなったSmenaシリーズの代表格が「スメハチ」です。
この元祖トイカメラという存在を作ったという意味で非常にユニークだと思います。
スペック
現在発売されているトイカメラよりは、はるかに良い写りをします。
一説には、ロシアメーカーは採算を気にせずレンズを他のカメラでも使い回す傾向があるそうです。
そのためこのスメハチに搭載されたカメラも優秀といわれています。
そのため、レンズだけ出回っていることも多いです。
フィルム | 120フィルム |
レンズ | T-43 40mm F4.0 |
シャッタースピード | B、1/15、1/30、1/60、1/125、1/250 |
露出 | マニュアル |
フォーカス | マニュアル |
撮影距離範囲 | 30cm~無限遠 |
フラッシュ | なし |
Zenit 412 LS
Zenit 412 LSはロシア製の一眼レフカメラになります。
非常に曲線が多く個性的な見た目です。
見た目はプラスチックでトイカメラに近い雰囲気があります。
しかし、レンズは交換できDXコードを読み取り、ISO感度を自動で設定してくれます。
DXコードとは、フィルムにプリントされたコードで、ISO感度の情報が入っている。
正直あまり情報はありませんが、Lomographyで購入できるかもしれません(現在、在庫なし)。
スペック
フィルム | 135フィルム |
レンズ | 交換式 |
シャッタースピード | B、1/125, 1/250, 1/30, 1/500, 1/60 |
露出 | オート |
フォーカス | マニュアル |
撮影距離範囲 | 不明 |
フラッシュ | なし |
参照
Lomographyでの紹介
一番詳細に解説してくれているサイト
PANON WIDELUX F7
こちらのパノン ワイドラックスは「スイング式パノラマカメラ」となっております。
スイング式とは、レンズが横にスイングしていくことです。
そして、140°という非常に広い(パノラマ)な写真が撮れます。
本物のパノラマ
このカメラは、本物のパノラマが撮影できます。
本物とはどういうことかというと合成やパノラマっぽい写真ではないということです。
現在のデジタルカメラやスマホのパノラマは複数の写真を合成してつなげています。
また、フィルムカメラ でも写真の上下をトリミングして、横長の写真にすることでパノラマとしているカメラもあります。
しかし、今回のカメラはそういった見せかけではなく、フィルムの長さを利用した本物のパノラマです。
画質の劣化などなく非常に広い画角の写真を楽しめます。
数少ないパノラマカメラの代表格
パノラマカメラの数はもちろ普通のカメラと比べ少ないです。
確かにロシアのHorizonやドイツのNOBLEXもパノラマカメラです。
しかしやはりパノラマカメラにおいて代表格といえばPANON WIDELUXでしょう。
パノンカメラ商工というパノラマカメラに特化した会社が作った質の高い代表的なカメラです。
パノラマカメラであるかぎり、もちろん個性的なカメラですがここではその代表格を紹介いたしました。
スペック
フィルム | 135フィルム |
レンズ | LUX26mm F2.8 |
シャッタースピード | 1/15秒、1/125秒、1/250秒 |
露出 | マニュアル |
フォーカス | マニュアル |
フラッシュ | なし |
重量 | 850g |
まとめ
ここまで、個性的なカメラを紹介してきました。
正直数えきれない数のフィルムカメラがある中でのごくごく一部ではあります。
だれも知らないと言ってもいいくらいのカメラがたくさんあるのですから、もはやそう言ったカメラも個性的といえてしまうかもしれません。
ただ僕の知る限りでだれが見ても個性的なカメラを選びました。
ぜひ個性的なフィルムカメラに興味が少しでも出れば幸いです。
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