こんにちは。
今回はフィルムカメラを冬に撮影する時に、注意すべきことを紹介できればと思います。
前回は、冬は冬でも雪や極寒の中での撮影に必要なものを紹介いたしました。
今回も前回のように雪や極寒の中での必要な知識をご紹介できればと思います。
はじめに
冬は普段は見せてくれない雄大で幻想的な景色を撮影することができる季節です。
春・夏・秋もそれはそれでいい景色ですが、比較的撮影しやすい季節でもあると思います。
温かいですし、被写体(桜・海・紅葉)などが身近にあるからです。
一方、冬の雪景色は比較的地域が限られます。
東京でも雪が降るのは1回の冬に数回、積もるのも1回くらいかと思います。
(そう考えると雪って結構貴重なんです。)
さらに、雪や気温の低さはフィルムカメラにとっては悪条件であることが多いです。
今回は、そんなフィルムカメラにとって悪条件だが逃したくない冬景色を撮影すために必要な知識をご紹介します。
冬の撮影で注意すべきこと
まず当たり前ですが、基本的にフィルムカメラは下記に弱いです。
(防水や衝撃に強い一部の機種は除く)
- 水分
- 衝撃(落下など)
- 寒さ
上記を見ればわかるように、冬で起きそうなものばかりです。
冬はまさに、フィルムカメラには危険な時期なのです。
1 雪などの水分からカメラを守ること
当然ですが、雪は溶けると水になります。
この水はフィルムカメラからしたら嫌な存在です。
では、冬場での水分から身を守るにはどうしたらいいのでしょうか。
降ってくる雪の危険性
これも当たり前ですが、雪は空から降ってきます。
その降ってきた雪がカメラに接すると溶けて水になります。
(極寒でカメラもキンキンに冷たい場合は、溶けませんが温かくなると溶けるので注意が必要です。)
さらに特に降ってくる雪の中でやっかいなのは、木や電線に積もった雪が落ちてくる時です。
完全に雪をかぶることになるので、カメラへの危険性も上がります。
このように降ってきた雪が溶けて水となり、
カメラの隙間に入ってしまい故障につながる恐れがあります。
特に電子式カメラ(バッテリーや電池の必要なカメラ)は特に注意が必要です。
機械式のカメラは即時に致命傷にはならないかもしれませんが、
放っておくと錆びたり、カビの原因になるかもしれません。
対処法
降ってくる雪からカメラを守るには、これまた当然ですが雪に触れないようにすればいいです。
具体的にどうするかというと、前回ご紹介したようなカバーを使うことが一番です。
ただカバーがない場合や雪や雨のためだけにカバーなんて買えないという方は、カメラカバーでもいいと思います。カメラカバーのおすすめは後述します。
「カメラカバーもないよ」という方は、ある程度のリスクをとって、とにかく雪がカメラに着いたらふきましょう(あとは心がまえです)。
カメラにアクセサリーのように布をつけておくとい即拭けます。
(布も前回の記事で紹介しているので参考にしてみてください)
積もった雪の危険性
積もった雪は動かないので、ついつい無視しがちです。
ただ降ってくる雪よりも一発が大きいことが多いので注意が必要です。
まず、転倒の可能性があることです。
転んで雪の中にカメラが落ちたら、、、
想像もしたくありませんが、とにかくいいことはありません
対処法
まず、転ばないように注意することです。
雪靴を履きながら、ペンギンのように歩くなど当たり前の注意事項です。
しかし被写体が目の前に現れた時、100%雪の上にいることを忘れます。
通常では当たり前でも撮影時には当たり前のことではなくなるので注意です。
しかし、転んでしまうのはある意味仕方がありません。
そこで転んだ場合にいかに損失を減らすかを考えましょう。
そこで出てくるのがカメラカバーです。
カメラカバーも種類によりますが、あるとないとでは大違いです。
筆者も二度カメラを雪に落としましたが、
カバーありの場合はほとんどカメラに雪がつくことなく問題ありませんでした。
一方カバーなしはカメラ全体に雪が付着して、乾燥作業に時間を削られました。
(何よりも落とした時の心が一番削られます。)
2 衝撃からカメラを守ること
少しお話ししましたが、雪の上では転倒の可能性が高まります。
カメラが転倒の巻き添えとなってしまうので注意が必要です。
衝撃の危険性
電子機器や機械は全てそうですが、強い衝撃が伝わると壊れます。
特に古いものが多いフィルムカメラは注意が必要です。
各パーツが古くなっていたり、しっかりと整備されていなかったりすることがあるからです。
古いフィルムカメラは、老人のように大切に接しましょう。
対処法
ここでもカメラカバーが登場します。
カメラカバーありの場合は、多少衝撃を吸収できるのであったほうが確実にいいです。
しかし、転び方にもよりますが基本的にカメラカバーは気持ち程度に考えましょう。
カバーをしていても基本的に何かしら異常が生じることが多いです(筆者談)
なので効果的な対処法は、転ばない!です。
寒さからカメラを守る
機械全般ですが、寒さに弱いです。
スマホもすぐバッテリーが切れたり、フィルムカメラも中の油が固まって操作が固くなります。
寒さの危険性
ここまで紹介してきた2つの危険性よりは、フィルムカメラとしてはダメージが少ないかなと思います。
ただ、下記のようなことが発生することが多いです。
- バッテリーや電池がすぐなくなる(特に電池は一瞬)
- レンズやレリーズなどカメラの動きが固くなる
- 寒暖差による結露
最後の結露は水分の危険性と同じですが、どれも基本的にカメラというよりは撮影に悪影響を与えます。
フィルムカメラを守ることを話してきましたが、
みなさんがフィルムカメラを持っていくのは、写真を撮りたいからだと思います。
しかし、上記の寒さが引き起こす現象は撮影に影響を与えます。
撮影時間が短くなったり、撮りたい瞬間に取れなかったり、写真に結露が写ってしまったり。
対処法
まず、バッテリーや電池の予備と保温です。
バッテリーや電池は予備を必ず準備しましょう。
そして寒い場所にいながらできる限り暖かくしてあげることです。
手で握ったりカイロを同じバッグに入れたり(直接カイロを当てることは非推奨)してあげましょう。
カメラは予備があれば持っていき、なければ諦めましょう。。。
またカメラについては暖かくすると雪が付着して溶けるので、
ある程度操作が固くなることは我慢しましょう。
そして結露ですが、温度と湿度が高い場所には持ち込まないようにしましょう。
(眼鏡や窓が曇っていたら、カメラのレンズなども曇ります)
とはいえ、乾燥させれば特に問題ないことも多いので、
撮影の時だけレンズが曇っていないかチェックしましょう。
最後に
ここまでフィルムカメラの冬の利用で注意すべきことを書いてきましたが、
正直当たり前のことでフィルカメラだけでなく普通のカメラや電子機器でも言えることです。
ただフィルムカメラの使用に慣れていなかったり、最近の電子機器より注意事項が多いので、
フィルムカメラを冬(特に雪)に使うときは注意しましょう。
もちろん皆さん自身が怪我などしないように注意してあげてください。
それが一番大切なので。
ではでは