日本が誇る富士フィルムのプロ用フィルム。
その使いやすさと素晴らしい描写を好む人も多い。
しかし、2021年6月いっぱいで出荷終了となる。
そんなPRO 400Hについて、ここでは作例とともにご紹介していきます。
PRO 400H とは
PRO 400Hは、富士フィルムが発売しているフィルムです。
富士フィルムのラインナップの中では、プロ用として扱われています。
ISO感度の異なる「PRO 160NS」と並んで、代表的なプロ用フィルムとして有名です。
プロからアマチュアまで幅広く愛されたフィルムです。
PRO 400Hの特徴
ここでは、そんなPRO 400Hの特徴について深堀していきます。
タイプ | C-41 | 価格 | ●●●○○ |
メーカー | FUJIFILM | 彩度 | ●●○○○ |
ISO | 400 | ラティチュード | ●●●○○ |
フィルムサイズ | 35mm/120 | 粒子感 | ●●●○○ |
特徴1: 涼しげで自然な発色
このPRO 400Hの最大の特徴は、「青」でしょうか。
このフィルムの青さは、このフィルムしかない涼しげな雰囲気を生んでくれます。
夏は涼しさがより夏のよさを引き立て、冬はクールな少し寂しげな印象を与えてくれます。
この青の良さは、マゼンタと緑の美しさによって生み出されています。
このような色彩の特徴を持っていますが、全体的には非常に自然な発色です。
どのようなシチュエーションでも問題なく使うことができます。
黄色のKodak PORTRAと青のPRO 400Hといったところでしょうか。
どちらも個性的でありながら非常に自然な発色をしています。
特徴2: 明るさを問わない粒状性
PRO 400Hの粒状性は、ほどよくなめらかです。
そのため、ハイライト(明るい部分)からシャドウ(暗い部分)まで自然に描写します。
通常、適性露出から外れるほど粒状性が荒くなりがちです。
そして、ハイライトやシャドウの粒状感は荒くなることが多いです。
しかし、このPRO 400Hは安定的な描写をします。
例えば、以下の写真は非常に暗い場所で撮影しました。
確かに少しざらついています。
しかし、全体としては、問題のない範囲に止まっています。
深夜の半分屋内での撮影でこのレベルは優れているといえます。
特徴3: 広いラティチュード
3つ目の特徴は、広いラティチュードです。
ネガフィルムは、基本的にラティチュードは広めです。
そのため、少し暗くてもまたは少し明るくてもそれなりに写真は撮れます。
このPRO 400Hも同様にラティチュード 広く撮影できます。
しかし他と特に異なるのは、画質の劣化が少ないことです。
少ない画質への影響で、3段以上明るくとることができます。
これは、素晴らしい数字です。
PRO 400Hの作例
販売終了
ここまで、PRO 400Hの特徴と作例をご紹介しました。
しかし、残念ながらこのPRO 400Hは販売終了となりました。
販売終了の日程は以下の通り、すべて終了してしまいました。
35mm(36枚撮) | 2021年3月 |
120(12枚撮) |
特に120フィルムの方は、当初の想定以上に注文があり、前倒しでの終了となりました。
しかし、まだ富士フィルムでの販売を終了しただけです。
もしかしたら、フィルムショップなどにはまだ在庫がある可能性があります。
ぜひ最後のチャンスでお使いいただければと思います。
まとめ
このPRO 400Hは、富士フィルムのプロ用ということで、数少ない国産プロ用フィルムの生き残りの一つでした。
その生き残りにふさわしい、発色と安定性が持ち味でした。
今回販売終了となってしまいましたが、在庫のあるお店があるかもしれません。
このフィルムの良さを味わう最初で最後のチャンスです。